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PwCあらたでは、職員一人ひとりのライフステージや成長意欲に応じて、キャリア形成を支援する制度、働きやすい環境を整えています。では実際に、職員はどのように毎日を過ごし、育児やプライベートと向き合いながら、充実したワークスタイルを実践しているのでしょうか。異なるキャリアを描く4名の職員(パートナー、スタッフ)のクロストークを通じて、皆さんの参考にしていただければと思います。前編のテーマは、男性育休を含めて、「育児とキャリア形成」です。
ガバナンス・リスク・コンプライアンス・アドバイザリー部
K.Takagi
リスク・アシュアランス部
Y.Fujii
リスク・アシュアランス部
T.Hirayama
アシュアランス・イノベーション&テクノロジー部
W.Nakayama
※法人名、役職、インタビューの内容などは掲載当時のものです。
(写真左から)Y.Fujii、T.Hirayama、W.Nakayama、K.Takagi
W.Nakayama
私は主に監査のデジタル化のための研究開発(R&D)や人材開発、グローバル展開するプロダクトやソリューションの導入推進業務を担っています。業務とは別に、育休を2回取得した経験を伝える社内勉強会を2019年から開催し、男性育休に対する理解を深められるように取り組んでいます。
T.Hirayama
私は2019年に出産し、産休を経て2020年に職場に復帰しました。育児にも十分な時間をとりたいので、FWA(Flexible Work Arrangement)制度を利用して1日5時間の時短勤務で現在働いています。
Y.Fujii
私は新卒で入所した当初からITを専門業務にしてきました。公認会計士の有資格者で、かつITの知見もある経歴を買われ、2017年から2019年まで日本公認会計士協会に品質管理レビューアーとして出向し、復職後は監査品質に関する業務に携わっています。チーフ・オーディターという、法人全体の監査品質向上を目指すために監査業務に携わるパートナーや職員から選任されたチームで、部門内の事務局を担っています。それと社内業務とは別に、プロボノとして教育系非営利団体で監事に就いています。
K.Takagi
サステナブルな働き方という観点からは、皆さんが実践する働き方はすごく示唆に富んでいますよね。私の所属する部では、メンバーの心理的な安心感による持続可能性と高い成長を両立する「サステナブルなグロース」を目標に掲げています。部署の業務は、取締役会の実効性評価支援から、グローバルな経営管理・リスク管理、全社的リスク管理(ERM)支援など、多岐にわたります。グローバルな事業展開を背景に急速に成長を遂げる一方で、早すぎる成長は、人財の育成を急ぐことが必要な状況になっているため本人の意志に反したハードワークを強いかねないので、持続的に働ける環境を整備するために、一緒に働く仲間を増やすことが急務と考えています。
W.Nakayamaが企画した「男性の育休オンライン勉強会」の様子。毎回100名以上が参加し、育休体験などをシェアして、理解を深めている
T.Hirayama
私がこうして出産後もポジティブに働き続けられているのは、周りの理解と温かいサポートがあったからです。復職面談の際にパートナーが、「絶対に仕事より家庭や育児を優先して」と言ってくださり、すごく心強かった。それに、産休・育休を経験されたワーキングマザーの先輩から、産休前に仕事や生活の話を聞いていたことも大きな支えになりました。「5時間」という時短勤務を決めたのも、その先輩が5時間勤務をしていて、働き方を具体的にイメージできたからです。国連女性機関の「HeforShe」イニシアチブに賛同する取り組みとしてチームで実施しているスポンサーシップ制度も、働き方を支えてくれています。ワーキングマザー向けの制度で、女性の柔軟な働き方に理解の深い方をコーチに指名し、仕事の進め方や仕事量などを相談。コーチとは必要なタイミングで連絡がとれ、タイムリーに状況を把握してもらいながら、サポートを受けています。
W.Nakayama
私が「男性育休」の制度自体を知ったのは、10年ほど前です。前職でシステムエンジニア(SE)として勤務していた頃に、男性マネージャーが育休を取得したことがきっかけです。その後PwC あらた有限責任監査法人(以下、PwCあらた)に入所し、保険アシュアランス部で監査業務に就いていた時期に妻が妊娠しました。出産を前に、「キャリアも大切だが、出産は大変なことなので、大変さを夫婦で共有しよう」と決めました。自分も妻も共にフルタイムで働くハードワーカーだったので、妻だけに育児を負担させるのではなく、自分も育休をとると。PwCあらたの制度で2カ月間、その後、国の制度を利用して4カ月間、合計6カ月間の育休を取得しました。
T.Hirayama
私の夫も育休をとりたいと話していましたが、なかなか実現していません。
W.Nakayama
男性育休への理解は、社会として進んでいませんよね。いまでこそPwCあらたは男性育休取得が77%(2021年)なのですが、実は私が当時、育休を申請したときも、上司の反応はあまりポジティブなものではなかったんです。ある人からは「父親が育休をとっても、することはないでしょ」と言われるくらいで。これは非常に根が深い。どうしてそんな反応になってしまうのかを考えると、やはり「子育ての大変さを知らないことが原因では」と思い至りました。「知らない」問題は、今後、育休取得を考える男性のためにも解決したい。一方で、もちろん私が育休をとることで周囲が不快に感じるのも本意ではありませんでした。そこでまずは、部内で自分の育休経験を伝える小さなセッションを開催し、その後、アシュアランスリーダーのアドバイスもあって、全社向けのオンライン勉強会を開催。この勉強会は、社内でインクルージョン&ダイバーシティ(I&D)の推進を支援するメンバーと共同で、年1回ペースで実施しています。手応えも実感していて、実際に組織全体の男性育休取得率は、数年前から2倍になりました。いまは、育休を取得しない男性のほうが目立つようになってきたと思います。
T.Hirayama
時短勤務を実践しているものの、1日に5時間のタイムスケジュールは、なかなかタイトです。7時頃に起床して朝食をつくり、子どもを起こして一緒に食べます。保育園の準備をして、登園までの時間にその日のタスクを整理し、8時45分に子どもを保育園に送り、9時半から始業。リモートワークが中心なので、通勤に充てていた時間を業務や家事に割ける点はとても助かっています。15時半に終業して子どもを迎えに行ってから、夕食を準備。ご飯を食べさせてからお風呂に入れ、22時半くらいまで一緒に過ごして子どもが寝たあとは、翌日の準備など少しタスクを整理してから、23時か0時には就寝。本当に、1日があっという間ですね(笑)。ただ繁忙期になると、5時間では業務を回し切れないこともあります。最近もそうした事態に陥ってしまったのですが、コーチに相談して、ジョブマネージャーと業務量をすぐに調整してくださったので安心できました。
Y.Fujii
T.Hirayamaさんたちスタッフの皆さんがポジティブに働ける環境を整えることは、私たちマネージャー以上の職階の責任です。業務量は随時シェアしていますし、フォローしますので、いつでも声をかけてください。W.Nakayamaさんは、育休後に時短勤務を取得されていませんが、共働きでどのように子育てと仕事を両立しているのでしょうか。
W.Nakayama
そうですね、妻と話し合うなかで「イーブン夫婦」を目指していこう、と決めています。というのも、男性が育休を取得した場合でも、残念ながら復職後に男性が家事・育児をしないという話をよく聞きますよね(笑)。私たちは、そうはならないようにしようと。具体的には、1カ月を30日間と考えて、妻と私、それぞれが15日間ずつ自由に過ごし、残りの15日間はワンオペレーションで家事と子育てに専念すると決めています。業務稼働は20日間なので、5営業日くらいはビジーに働けませんが、残りの15日間は集中できます。他の方と比べると専念できる時間は若干減りますが、業務の質を落とさなければいいわけです。それに、育児自体は期間限定のイベントなのであと数年したら手が離れていきます。お互いにイーブン夫婦であり続け、仕事と育児を両立していこうと決めています。
W.Nakayama
キャリア形成という点で、育休取得に不安がなかったといえば嘘になります。当時、アソシエイトからシニア・アソシエイトへの昇進のタイミングでもありましたから。ただ最後は、「自分のキャリアは自分だけのもの。誰かと競うものではない、自分が大事にしたいことを第一に考えよう」と決めました。誤解してほしくないのは、キャリアを諦めたわけではないということ。私が取得した育休期間は6カ月間なので、人生100年時代を考えれば、わずか0.5%程度。その期間だけ、キャリア形成の速度を少しスローにしただけのことです。キャリア形成の道筋は人それぞれで、階段状に直線的なステップアップをする道もありますし、ジャングルジムを登るように曲折を経ながら進むのもいい。私も妻も協力し合い、負担もイーブンに共有して、2人でキャリアを築いていく道を選んでいます。
K.Takagi
「サステナブルなグロース」を実現するためには、働く人のライフステージや成長意欲に合った成長機会があること、長く働ける環境が整っていることが大切です。W.NakayamaさんやT.Hirayamaさんが活用された制度は、組織の持続可能性を高め、将来の成長を支えるものだと思います。