Work Story:Compliance Technical Solutions AIT (CTS-AIT)

アプリケーションの開発、保守を通して
会計監査業務のデジタル化をサポート

一般企業に比べ、IT化が遅れていた会計監査業界。その監査の常識を変えるために創設されたのがPwCビジネスアシュアランスのコンプライアンス・テクニカル・ソリューションズAIT部です。PwC Japan有限責任監査法人の会計業務を支援するツールの開発やITインフラの開発および運用・保守などを行うこの部署で立ち上げから参画したHirakawaさんとKondoリーダーが普段の業務や将来について語りました。

コンプライアンス・テクニカル・ソリューションズAIT部 シニアアソシエイト
2018年入社 Hirakawa

SIerとして工場関連システムのアドオン開発、導入、保守を経験したのち、2018年、PwC ビジネスアシュアランス合同会社に入社。コンプライアンス・テクニカル・ソリューションズAIT部に所属し、RPAタスク依頼システムなどのスクラッチ開発のほか、外部アプリケーションの導入、クラウドインフラ構築、保守・運用などを担当する。

保有資格:データベーススペシャリスト/ネットワークスペシャリスト/簿記2級

Kondo

コンプライアンス・テクニカル・ソリューションズAIT部 リーダー

現在担当しているプロジェクトについて

―現在の業務内容について教えてください。

Hirakawa
主に社内で使用するアプリケーション設計、開発を担当しています。他社のアプリケーションを導入することもありますが、会計監査という特殊な業務に使用するということもあって、適当なアプリケーションが存在しないケースもよくあります。そうした場合には、自ら作るしかありません。現在は決算短信や有価証券報告書など、各種財務報告用の公表情報であるXBRL(XMLの規格をベースに作られたコンピューター言語)の収集、蓄積、変換を行うアプリケーションや、監査業務における契約からクローズまでの複数システムの情報を統合して一覧化するアプリケーションの開発を進めています。

Kondo
一般企業でもさまざまな業務でITが導入されDXが急速に進んでいるように、監査業務においても今やITは欠かせない存在となっています。CTS-AIT部の部門構成としては、大きく3つのチームに分かれており、Hirakawaさんはデータの自動収集や加工といった業務全般で活用するアプリケーションや、インフラの開発を担当するチームに所属しています。その他にPwC Japan監査法人の監査チームなどからの要請を受けて特定の業務に特化したアプリケーションを作るチーム、アプリケーションやインフラの運用や問い合わせ対応などのオペレーションを行うチームがあります。

―Hirakawaさんは監査とは無関係の業界で働いていたそうですが、入社のきっかけを教えてください。

Hirakawa
前職ではSIerをしていましたが、既存のパッケージをクライアントの要件に合わせて調整するのが主な仕事で、なかなか最新の技術に触れる機会はありませんでした。エンジニアとしてのキャリアを考えたときにこのままでは成長が止まってしまうという悩みがあり、転職を考えるようになりました。

転職活動を始めるまでは、ITと監査業務が全く結びついていなかったこともあり、監査業界に進もうとは思っていませんでした。ところが当時としては新しい技術であるRPAやクラウド、AIに関与できるという点と、面接の際にパートナーから「監査の業界にITを本格的に導入するために、これからCTS-AITという新しい部署を作って監査業界を変えていきたい」という話を聞き、その熱意に打たれて、入社を決めました。

―会計監査の業界に入って、感じたギャップはありましたか。

Hirakawa
今でこそ監査業務でも当たり前のようにアプリケーションが使われるようになりましたが、入社した頃はパソコンで表計算ソフトを見ながら手元の電卓で計算をしている人がいるくらいIT化が進んでいませんでした。これで本当にRPAやAIを使うようになるのかという気持ちと、逆にこの環境ならITを導入することで業務が大きく改善する、すごく伸びしろがあると感じました。

入社前は監査法人というとお堅いイメージがあったのですが、実際に働いてみると皆さんすごくフランク。入社したばかりの私が「こうした方がいいのではないですか」とアイデアを提案するとその意見をしっかり聞いて、採用してもらえました。社歴や役職などは関係なく、お互いを尊重しながら接してくれるのですごく働きやすい職場環境だと思います。

Kondo
会計士はビジネスや監査業務については深い知見を持っています。でも、ITの分野でどういう技術があって、どう使えば自分たちの業務に役立てることができるのかは分からない。ITについてはまだまだ未開拓、伸びしろのある分野なので、協業を進めるためにはお互いの強みを理解した上で、フラットに何でも言いあえる関係でないとだめだと思っていますし、そういう組織であり続けたいと思っています。

―会計・監査で使用するアプリケーションの開発をするためには、会計監査の知識は必要ですか。

Hirakawa
会計士が使う業界の用語や業務内容がある程度イメージできないとこちらから提案もできないので、一定の知識はあった方が仕事を進めやすいという部分はあります。ただ監査業務のためのアプリケーションを開発するといっても、案件はバリエーションに富んでおり直接的な監査手続き以外の開発も多いです。そのため特別な資格や深い知識は必要ありません。ある程度の知識は入社してから学べるので、そこは全然気にしなくて大丈夫だと思います。

Kondo
Hirakawaさんが先ほど会計監査とITが結びつくイメージがなかったと話していましたが、そもそも監査業界とITという組み合わせ自体が知られていない。私もこれまで長く採用を担当してきましたが、最初から会計監査の知識があるエンジニアにはほぼお会いしたことがありません。会計の知識よりも自分のITスキルで会計監査の業界を変えたいという思いを持った方に来ていただきたいですね。

―CTS-AITはどういう人に向いていると思いますか。

Hirakawa
CTS-AIT部の業務はいわゆるSIer業務のように指定された要件通りに作っていく作業ではありません。スクラッチ開発では、社内資料もないところから開発がスタートすることもあります。そういった状況でも自分で情報を集めて、考えながら最適解を見つける必要があります。指示されたことをこなすよりも、自分で判断して仕事を作っていくことができる人、それを楽しめる人にとってはすごく居心地がいい組織だと思います。

Kondo
我々はよく自立と言いますが、自分で何をすればいいのかを考えて行動する人ですね。例えばHirakawaさんは担当しているプロジェクトだけではなく、組織全体のことも見て全体がうまく動くためにどうしたらいいのかまで考えてくれる。自分のアイデアや考えを発信することで、新しいものが生まれるのを楽しめる方にはすごく合っていると思います。

―今後の目標を教えてください。

Hirakawa
チャンスがあれば大規模なプロジェクトに参画して自分のスキルを高めながら、プロジェクト全体を運営するプロジェクトマネージャー、リーダーを目指していきたいと思っています。特にここ数年は生成AIが監査業務で適用できそうなところが大分見えてきたので、生成AIに関係するプロジェクトに参画できたらうれしいですね。

Kondo
今後もIT化が進んでいくことは間違いありません。それはPwC Japan監査法人に限らずPwC グローバルネットワーク全体でも同じです。これまでは会計監査のコアになるアプリケーションはグローバルに開発したものを各国で使用していましたが、ここ数年でその流れが変わり、各国で開発したアプリケーションの情報をシェアしながらみんなで作っていこうという考え方になっています。今は働く場所は関係なくどこにいても、グローバルに働くことができます。将来的にはPwC Japanグループの枠を越えてエンジニアの皆さんが活躍できるようになれば、もっと皆さんのスキル、世界が広がっていくはずです。PwC Japan監査法人のIT化を進めながら、エンジニアの皆さんの活躍の場が広がり、それがキャリアにもつながっていく。そういう未来を目指していきます。

―最後にCTS-AIT部への就職を考えている人にメッセージをお願いします。

Hirakawa
メンバー間がフラットな関係で、入社年次や役職は関係なく、提案をしたり、相談したりできる本当に働きやすい職場です。外部のEラーニングや語学研修などの補助制度、リモートワークをはじめワークライフバランスを重視した制度も充実しているので、私生活を楽しみながら自分のスキルを思う存分発揮できる環境が整っています。まだまだITの分野では伸びしろがある監査業界を一緒に変えていきたいという人はぜひ応募をお待ちしています。

What We Do

監査業務のDXを支援する

急速なテクノロジーの進歩は企業における会計監査に対しても影響を与えており、監査業務のさまざまな面において、テクノロジーは欠かせない存在となっています。私たちはPwC ビジネスアシュアランスの各部門と連携してDXを推進しています。

具体的な業務について

  • 自動化支援ツールの開発
    テクノロジーを活用し、監査業務で用いるデータ収集、加工の自動化やアドバイザリー業務に係る業務効率化支援ツールを開発

関連部門

デジタルテクノロジーを駆使してPwCの新たなビジネスを作る

主な業務:既存サービスの高度化/新規デジタルサービス開発
配属部門:Assurance Tech Center (ATC)

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新規事業の創出で新たなイノベーションを起こす

主な業務:デジタルトラストサービス・プラットフォーム関連業務/オーナー企業支援(ビジネス・オーナー・サポート)/ファイナンシャル・トランスフォーメーションおよびスモール・オートメーション
配属部門:Trust Service Innovations (TSI)

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ITの専門性を活かして経営課題に潜むリスクに対応する

主な業務:サイバーセキュリティ・プライバシー関連業務/ITリスク・ガバナンス関連業務
配属部門:Compliance Technical Solutions RA (CTSR)

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監査業務の標準化により、業務変革の実行を支援する

主な業務:監査業務の標準化および支援
配属部門:Technical Competency Center (TCC)

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経理業務の専門家としてクライアントの課題を解決する

主な業務:企業向け経理サポート業務/経理要員の派遣や経理委託業務の提供
配属部門:Compliance Technical Solutions FRA (CTSF)

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