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2023-01-23
企業を取り巻く環境が複雑化し、多様な課題に対応することが求められる時代になりました。
このような経営環境下にあるクライアントをより強力に支援するため、PwCコンサルティングはインダストリーとサービスを掛け合わせることによってクライアントの課題解決をサポートする組織横断的なイニシアチブを新たに立ち上げました。
PwCのグローバルネットワークでは多様な分野のプロフェッショナルが活躍しており、PwCコンサルティングには彼らと国境、そして業界をまたいで協力し合うカルチャーが根付いています。イニシアチブはこの強みを活かし、クライアントの経営変革を支援していくための取り組みです。
本稿ではこのイニシアチブの1つであるヘルスケア領域への参入支援をテーマに、ナビゲーター・フリーアナウンサー魚住りえ氏がPwCコンサルティングの専務執行役パートナーの安井正樹、上席執行役員パートナーの堀井俊介にPwCの取り組みと今後目指すべき姿について聞きました。
専務執行役パートナー
プラクティス本部 兼 クライアント&マーケット
安井正樹
上席執行役員パートナー
ヘルスケア・医薬ライフサイエンス産業事業部
堀井俊介
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魚住:参入と事業化にあたってのポイントは何になるでしょうか。
安井:4つあります。1つ目はマネタイズにも関わる要素で、住民や患者のニーズが何なのかを見極めることです。2つ目はエビデンスです。上市する時はもちろん、安心して継続的に使ってもらうためにもエビデンスは必要です。3つ目がエコシステムの形成です。ヘルスケアの問題は製薬メーカー1社と病院1つで解決できるものではありません。保険業界、テックプロバイダー、行政など多様なプレーヤーの関与が必要となるため、エコシステムの形成とそのインセンティブの設定が大きなポイントとなります。4つ目はケイパビリティの確保です。自社でケイパビリティを有していない場合、必要な力を持つ企業を買収するのか、あるいは他企業の連携で補完するのかといった方法を検討、実行していく必要があります。
魚住:具体的な成功事例を挙げていただけますでしょうか。
安井:例えば、コンビニエンスストアなどで売っている「ストレスを緩和するチョコレート」のような商品が分かりやすいかもしれません。
堀井:安井さんが2つ目に挙げたエビデンスの例ですね。ストレス軽減につながる成分が含まれていることを科学的に立証した裏付けがあったことから、消費者の間で人気が高まったのだと思います。また、ルールメイキングというところでは、PwCのTechnology Laboratoryに在籍している山川義徳ディレクターは、脳の健康管理を指標化することを推奨しています。脳に良いかどうかを、誰にでも分かる比較可能な数字で表すことが、商品やサービスの付加価値となります。
魚住:ヘルスケア分野への参入を支援するためのケイパビリティについて教えてください。
堀井:各疾患領域のみならずバイオサイエンス、データプライバシーなど多種多様な領域のプロフェッショナルが揃っていることです。これは参入の障壁を乗り越え、成功要因の1つであるエコシステムの構築につながるものです。例えば、行政、保険、テックベンダー、各領域の専門家とつながる力を持っていることや、その根底として、PwCグローバルネットワーク内外のステークホルダーを巻き込んでいくカルチャーが醸成されていることが、PwCのケイパビリティです。
また、より具体的に事業化を考えていくためには、現在の課題に終始していても話が進みません。未来がどうなるのかを予測し、そこからバックキャストで考えながら施策を提言していく必要があります。その点、PwCにはクライアントを取り巻く未来の環境を予測し、クライアントと一緒に施策を考えていくフューチャーデザインラボがあります。このような取り組みを行っている点も私たちのケイパビリティです。
魚住:これらのケイパビリティにより、PwCはどのような提供価値を創出できるのでしょうか。
堀井:ひと口にヘルスケアといっても疾患ごとにやるべきことは異なり、「薬が必要なのか」「手術が必要なのか」といった点でも異なります。その点、私たちは多様なプロフェッショナルの知見を結集させ、ビジネスや医療に係る政策を提案することができます。
2つ目の提供価値として、ヘルスケア関連の科学的なソリューションを提供できるということが挙げられます。
3つ目は、エコシステムの構築に貢献できることです。これはヘルスケアチーム内だけではなく、ハイテク企業のサポートチーム、公共団体のサポートチームなどと連携することで、インダストリーの枠を超えたエコシステムをクライアント向けに構築できます。
また、1社ではできない取り組みを複数のパートナーを巻き込みながら推進していく世界観を常に持ってます。例えば、M&Aなども含めた施策やシナジー効果を出す戦略を描くことから、実行に至るまで支援できることが大きな提供価値です。
魚住:PwCのHIA(Health Industries Advisory)チームと、ヘルスケア参入支援の住み分けを教えてください。
堀井:HIAの主なクライアントは製薬企業、医療機器メーカー、病院です。一方、このヘルスケア参入支援のイニシアチブではヘルスケア分野への参入を希望、検討している、ヘルスケア業界の外にいる企業を主な対象として支援しています。インダストリーの枠を越えた連携により、異業種からの参入をメインとして支えていくところ、その支援に特化した専門チームを作ったところが大きなポイントです。また、業界特性や新規参入のための各種障害についてはHIAに豊富な知見が蓄積されていますので、それらはイニシアチブの活動において活かすことができると考えています。
魚住:最後にメッセージをお願いします。
安井:ヘルスケアは非常にホットな分野です。行きつく先はウェルビーイングであり、私たちの尊厳をどのように保ち、QOLをどのように安定させ、高めていくかという議論そのものだと思います。個人として、この議論に携われることにワクワクしています。ステークホルダーとの利害を調整しながら進めていく部分で難しさはありますが、だからこそ、私たちコンサルタントが培ってきた力を発揮することができます。各領域のプロフェッショナルの力を結集させ、座組みを構築する力。コンセンサスを取って同じ方向に進めていくリーダーシップ。そういったPwCの強みをいかんなく発揮できるヘルスケアチームに注目していただきたいですね。
堀井:ヘルスケア分野への参入支援は組織横断的な取り組みが非常に重要で、HIAだけではなく、他のインダストリーチームの方々とワンチームとなって取り組むことが成功へのカギとなります。心を燃やし、より多くの人と一緒にワークしながら、ヘルスケアチームのミッションである日本の医療への貢献を実現します。
PwCコンサルティングが課題解決のための立ち上げたイニシアチブでは、「3つのDによる変革 」を軸に、 企業が抱える課題を多面的に捉え、デジタルを活用してこれまでにない解決策を模索し、サービスや業界を超えてコレクティブに協働することで、クライアントの経営変革を加速していきます。