
「デジタルエコシステムの最前線」コラム 第14回 なぜ今、エコシステムビジネスが必要なのか。経営者が知るべき理由
企業が継続的に新たな価値を提供し、存在意義を発揮しながら成長し続けるためには、何が必要か。異業種間連携を前提としたエコシステム形成が一つの選択肢になり得る理由を、考え方やプロセス、事業化に向けた取り組みの観点から解説します。
2020-11-26
スマートホーム・エコシステムとは、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)などのデジタル駆使し、個々のライフスタイルに応じたサービスを提供することで、より便利・安全・快適な暮らしを実現するエコシステムです。日々の生活に関するデータを活用し、各プレイヤーが連携することにより生活者個々のライフスタイルに応じた多種多様なサービスを提供します。
スマートホーム・エコシステムは不動産業界、エネルギー業界、家電業界、IT業界、警備業界が関連し、デジタルコマースやデジタルヘルス、スマートロジスティクス(※)など、便利・快適・安全と密接な関係にある他のデジタルエコシステムと連携して形成される点が特徴です。
(※)「スマートロジスティクス®」は、株式会社日立物流の登録商標です。
スマートホーム・エコシステムは、現時点で明確な中核プレイヤーが不在であることや、規格が統一されていないことによるデバイス同士の相互接続性の低さなどもあり、国内でエコシステムの形成が進んでいるとは言えません。しかしながら、スマートスピーカーやネットワークに接続可能な家電をはじめとするスマートホーム関連デバイスの国内市場は成長しており、大きな影響力を持つグローバル大手IT企業を中心として規格を標準化するワーキンググループも発足しました。これらの動向が示すように、スマートホーム領域で今後エコシステムの形成が進んでいくと考えられます。
スマートホーム・エコシステムは、住宅内での生活者の行動パターンや趣味嗜好データに基づいたサービスの提供に始まり、住宅外で活用されるサービスへ展開することや、データの利活用がヒトとモノの両面で行われるようになることで形成されていくと考えられます。
スマートホーム・エコシステムにおけるデジタルの影響としては、大きく2点考えられます。
第一の影響は、住宅内で提供されるサービスの拡大です。スマートホーム対応デバイスの増加や、スマートフォンの普及、家庭内ネットワーク環境の整備により、買い物や仕事、エンターテイメント、ヘルスケアなど、これまで住宅外で実施していた活動を住宅内に持ち込めるようになります。
第二の影響は、ヒト・モノに関するデータの利活用によるサービスの高度化です。デジタルの浸透に伴い、ヒトの行動や趣味嗜好に基づいたサービスの提供や広告・商品提案など、データに基づいたパーソナライゼーションが進んでいます。これに加えて、モノの使用環境や稼働データに基づいたサービスの利便性も向上しています。
企業が継続的に新たな価値を提供し、存在意義を発揮しながら成長し続けるためには、何が必要か。異業種間連携を前提としたエコシステム形成が一つの選択肢になり得る理由を、考え方やプロセス、事業化に向けた取り組みの観点から解説します。
地域経済エコシステムとは、行政や企業などのさまざまなプレイヤーがデジタルやデータを活用し、地域の魅力を発信することで地域経済・地域コミュニティを活性化するエコシステムです。前編・後編の2回にわたり解説します。
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