
エネルギー・ユーティリティ・資源分野における世界のM&A動向:2025年の見通し
2025年のエネルギー・ユーティリティ・資源分野におけるM&Aは、地政学、エネルギー安全保障の優先順位、市場のダイナミクスによるトランスフォーメーションが進むことで活発化するでしょう。
2024-10-11
※2024年8月に配信したニュースレターのバックナンバーです。エネルギートランスフォーメーション ニュースレターの配信をご希望の方は、ニュース配信の登録からご登録ください。
昨今、企業はセキュリティ対策に取り組み、高度化するサイバー脅威への対応を進めてきました。このような背景もあり、攻撃者は標的を大企業のグループ会社や、サプライチェーンを支える取引先にシフトさせています。グループ会社が震源地となるセキュリティインシデントは頻発しており、エネルギー企業にとっても対岸の火事ではありません。
一般的にグループ会社は、本社と比較してヒト・モノ・カネといったリソースが潤沢でないという課題を抱え、セキュリティ対策ならびにそのための体制が手薄になる傾向が見受けられます。その一方で、グループ会社で情報漏洩が起きたり顧客向けサービスが停止に至ったりした場合には、当該グループ会社だけでなく、本社におけるガバナンスの問題点が指摘されてしまいます。
このことからも、グループとしてセキュリティガバナンスの実効性を確保することは、重要な経営課題として認識されています。
既に多くの企業では、グループ全体に効力が及ぶセキュリティポリシーやガイドラインを発行、周知し、その準拠状況をモニタリングする運用を進めています。
しかしながら、以下のような理由から、その運用下においても、対策の実効性および網羅性が確保されていないケースが散見されます。
グループ会社ごとに業態や取り扱う情報が異なる場合においても、均一な対策基準を求めており、リスクに応じた設定がなされていない。
要求に対応するためのリソースがグループ会社に割り当てられておらず、対応が困難となっている。また、セキュリティポリシーを読み解くための専門性やリテラシーの不足により、誤った対策が進められている。
買収した企業において本社の統制をそのまま適用することが困難であったり、海外拠点において文化的背景から統制に係るコミュニケーションでつまずいたりするケースが多い。
加えて、本社のモニタリングに対してグループ会社が事実誤認に基づく報告を行ったり、虚偽の報告を行ってしまう可能性も排除できません。また、本社がグループ会社の対応状況やリスクの所在を正確に把握できず、リスクが残存してしまうことも想定されます。
前述のような状況から、「セキュリティポリシーを用意し、あとはグループ会社に対応させる」といった従来の責任論主体のガバナンスは限界を迎えています。本社から実務的な連携および支援を行なうことで、より実効的なガバナンスを構築し、グループ全体を確実に守ることが求められます。その実現には、以下のポイントが重要となります。
このように、従来の責任論主体のガバナンスから脱却し、実効的なガバナンスの構築に力点をシフトしていく必要があります(下図参照)。
PwC Japanグループはエネルギー分野におけるサイバーセキュリティ・ガバナンス・マネジメントを実現すべく、サイバーセキュリティやリスク管理を専門とするコンサルタントとエネルギー業界専門のコンサルタントが連携し、またPwCグローバルネットワークのエネルギー業界におけるサイバーセキュリティ専門チームとも協力して、海外の知見や調査結果を活用しながらサービスを提供していきます。
さらにご興味のある方は、下記のサイトをぜひご覧ください。
【サイバーセキュリティコンサルティング】
https://www.pwc.com/jp/ja/services/digital-trust/cyber-security-consulting.html
【電力制御システムにおけるサイバーセキュリティリスクへの対応支援】
https://www.pwc.com/jp/ja/services/digital-trust/cyber-security-consulting/electricity-system.html
2025年のエネルギー・ユーティリティ・資源分野におけるM&Aは、地政学、エネルギー安全保障の優先順位、市場のダイナミクスによるトランスフォーメーションが進むことで活発化するでしょう。
PwC Japanグループは2月27日(木)に、表題のセミナーを対面で開催します。
PwC Japanグループは2月26日(水)に東京国際フォーラムで、「Digital Identity Forum 2025」を対面で開催します。
PwC Japanグループは株式会社三井住友フィナンシャルグループとともに、2月22日(土)に表題のイベントを開催します。