今回は、大きく分けて経営課題、中期経営計画の作成状況、デジタル化にかかわる認識、事業承継、資金調達、価値観・ビジョンなどに関して調査しました。
まず初めに今後2年間の主な課題として、具体的にどのようなテーマを抱えているのでしょうか。
日本のファミリービジネスでは、「適切なスキルと能力へのアクセス」(日本78%、グローバル60%)が最も多く、「国内競争」(日本74%、グローバル49%)「優位性を維持するためのイノベーションの必要性」(日本73%、グローバル66%)と続いています。
第9回目を迎える「グローバルファミリービジネス サーベイ」ですが、今、時代は大きな変革を迎えています。デジタルテクノロジーはあらゆる産業にディスラプション(破壊)をもたらし、持続可能性が事業活動の重要な要素になってきています。実業界、金融界のいずれも信頼の確保がこれまで以上に重要になり、人口動態で存在感を示すのはミレニアル世代です。
明確な価値観と存在意義を軸としたファミリービジネス企業には、ディスラプティブ(破壊的な)な時代にあっても競争優位があると考えています。
その価値観と存在意義を積極的に価値ある資産に変えていくことで、ファミリービジネス企業には今、真の利益を創出する計り知れない機会が広がっています。
本調査での主な分析結果(2:01分)
「適切なスキルと能力へのアクセス」(日本78%、グローバル60%)が最も多く、「国内競争」(日本74%、グローバル49%)「優位性を維持するためのイノベーションの必要性」(日本73%、グローバル66%)と続いています。
承継計画ありと回答したうちの28%が「他の親族と計画について協議していない」と回答しています。
経営者の84%が今後も成長が続くことを見込んでおり、16%はその成長が「急速」かつ「強力」なものであると回答しています。
経営者の75%が明確な価値観があることが競争優位につながると回答しました。しかし、こうした価値観を実際に文書化している企業は49%に留まっています。
グローバルベースでファミリービジネス企業の68%が会社の理念や存在意義、ミッションステートメントを文書にしていると回答しています。
経営者の69%が親族も含め次世代の採用にあたっては、ファミリービジネス企業以外の場で経験を積んでいることを期待し、あるいはそのように勧めていると回答しています。
3分の1程度がプライベートエクイティを検討すると回答しています。
※ 法人名、役職、本文は掲載当時のものです。