PwCコンサルティング合同会社は、2024年2月に発行したレポート「地域ビジネス成功の5つの要諦」にて、日本企業の地域での取り組みの実態を探るために実施したアンケートの分析結果を基に、地域ビジネスを成功に導くためのキーアジェンダを明らかにしました。
その中で、想定通り・想定以上に収益を上げられている企業は40％だということが分かりましたが、皆さんの中には、自身が見ている景色とこの調査結果にギャップを感じる方もいらっしゃるかと思います。
今回、地域ビジネスにおいて収益を上げられている企業が具体的にどのような取り組みや工夫をしているのかを再調査しました。
その結果を踏まえ、本稿では地域ビジネスを成功に導くための、1.マネタイズに関する成功企業の工夫とビジネスモデル仮説、2.ステークホルダー連携を促す仕掛けづくりを提言しています。
企業として地域ビジネスを持続的な取り組みにしていくにはどのような工夫が必要か。地域ビジネスを検討している企業や、既に地域ビジネスに取り組んでいるもののマネタイズや社内外連携で苦戦している企業に参考にしていただければと思います。
1.はじめに
2.前稿の振り返りと本稿の位置づけ
2-1 前稿の概要
2-2 本稿の位置づけと調査概要
3.マネタイズに関する成功企業の工夫とビジネスモデル仮説
3-1 地域ビジネスにおける成功企業の収益源の実態
3-2 成功企業が実践する地域社会のニーズ吸い上げや理解獲得のための工夫
3-3 収益化に向けたビジネスモデル仮説
4.ステークホルダー連携を促す仕掛けづくり
4-1 社内連携における企業の課題
4-2 社内連携における成功企業の工夫
4-3 社外連携における企業の課題
4-4 社外連携における成功企業の工夫
4-5 推進者への注目とその重要性
5.おわりに
図表1：地域ビジネスを事業の柱へと成長させるために考えるべき点
図表2：フラッグシップ地域の活用の方法
図表3：地域愛を持った推進者と他のステークホルダーとの関係性
地域に山積する社会課題の解決と、新たな収益源の確立に向けて、多くの日本企業が地域ビジネスの開発に取り組んでいます。本稿では、地域ビジネスの実態に関するPwCの独自調査を元に、地域ビジネスを成功に導くための5つのポイントを解説します。
