PwC Japanグループ(グループ代表: 木村 浩一郎)は、グリーントランスフォーメーション(以下、GX)に関する多岐にわたる課題解決を推進するため、エネルギーの専門性と多様な業界知見を併せ持つGX人材を結集した横断組織をPwCコンサルティング合同会社(以下「PwCコンサルティング」)に設立したことを発表します。
横断組織では、主にビジネス開発支援に力点を置く5つの注力領域での新規サービスの提供を開始します。
背景
ロシアのウクライナ侵攻を契機としたエネルギー需給構造の変化は、世界中でGXの加速をもたらしており、企業にとっては以前にも増して注目すべき経営アジェンダとなっています。日本政府は、今後10年間でGX分野に20兆円の政策支出を決定、これを梃子に150兆円もの民間投資を促進することを考えています。
企業にとってGXは単なる規制圧力ではありません。自社の持続可能な経営を実現するものであり、また、エネルギーはあらゆる産業で使われるがゆえに新たなビジネス機会であるとも捉えられます。
PwCコンサルティングでは、エネルギーの専門性と多様な業界知見・ノウハウを結集させることで、企業におけるGXの取り組みを支援し、次世代の経営課題の解決に向けたビジネスパートナーとなることを目指しています。
組織・サービス概要
PwCコンサルティングのGX専門の組織は、カーボンニュートラルとエネルギー安定供給の両立を目指し、グリーンエネルギー普及や分散化促進を通じて、多様な業界やクライアントビジネスの新たな価値への転換を支援します。具体的には、 エネルギー部門の専門人材を中心に社内知見を結集させ、以下の5つの領域に注力したサービスを展開していきます。
<水素・アンモニアビジネス支援>
- PwCのグローバルネットワークを活用し、水素バリューチェーン全体にわたり短期での収益化を実現しつつ、長期での将来的な水素・アンモニア市場におけるプロフィットシェアを確保できるポジションの獲得を支援
<脱炭素ビジネス開発伴走型支援>
- CO2・エネルギーに関する豊富な知見に基づき、需要が不確かで未成熟な脱炭素ビジネス市場において最も重要となる、顧客の見極め・開拓・営業実行・プロモーション展開までを伴走型で支援
<定置用蓄電池導入・事業化支援>
- 蓄電池ビジネスへの事業参入・拡大について、電力・蓄電池分野の専門家と新規事業開発に精通したメンバーが推進を支援
<次世代エネルギー投資支援>
- 次世代型太陽光発電設備や次世代蓄電技術、小型モジュール炉による原子力発電(SMR)など、次世代エネルギー領域における海外企業と日本企業とのマッチングを支援
<レギュレーションビジネス支援>
- 規制や政策動向の変化の速いGX領域において、官公庁出向者等の専門性の高いメンバーにより、監督官庁や規制機関の効率的かつ効果的な制度企画や業務設計を支援
※サービスの詳細については以下をご覧ください。
グリーントランスフォーメーション(GX)ビジネス開発支援
https://www.pwc.com/jp/ja/industries/eu/green-transformation.html
PwC JapanグループではGXに関して、上記以外にも気候変動支援に関するさまざまなサービスを提供しています(https://www.pwc.com/jp/ja/services/sustainability-coe/climate-change.html)。
コメント
グリーントランスフォーメーション(GX) コンサルティング責任者
PwCコンサルティング合同会社 執行役員パートナー 中谷尚三
GXの実現には様々な産業の連携が不可欠です。PwC が産業横断の知見者や、グローバル含めたエネルギー分野の専門家を結集させたのもそれが理由です。また、「新しい市場においてビジネスとして成立するか?」「どこにビジネスチャンスがあるのか?」が多くの企業が抱える課題であるため、我々PwCコンサルティング自身が先行して市場への見立てと注力領域を示していくことこそが重要と考えています。
GXで注目すべき技術は水素や蓄電池等以外でも数多くありますので、段階的に経営アジェンダに資するサービスを拡充していきます。社会課題解決に向けて、エネルギー分野の確かな専門性を土台にPwCコンサルティングは積極的に貢献していきます。