
COOやオペレーションリーダーが取り組むべきこと PwCパルスサーベイに基づく最新の知見
本レポートでは、世界の大企業の経営幹部673人を対象に、経営の戦略や優先順位を調査しました。COOはAIの活用拡大に強いプレッシャーを感じており、関連する人材の採用・育成に注力する一方で、業務に追われ将来のビジョン策定に注力できていない状況が明らかになりました。
安定した収益性と顧客満足度への直接的影響などから、アフターサービス/セールス領域の重要性はさらに高まっています。モノ売りからコト売り(保守・アフターサービス+付加価値)へのシフト、情報のデジタル化を基盤にIoT、AIの活用による外部や顧客との接点を軸としたビジネスモデル/プロセスの改革が有効な打ち手となります。
アフターサービス/セールス領域を起点にバリューチェーン全体視野で保有資産を有効活用しつつ、自社ならではの「型」でビジネスモデル/プロセスを再構築することが、持続的な収益性向上を目指すためには有効です。その際に次の3テーマが主に鍵となります。
従来の「リニア型」から、ストックを有効活用した「循環型」の経済モデルに移行することにより、保有あるいは使用している製品・部品・材料を常に最高の効用で「循環」させ、資源収量の最適化と収益アップにつなげます。
※赤字記載:アフターサービス/セールス起点での検討テーマ
サプライチェーンでの顧客ニーズ捕捉と価値提供に加え、バリューチェーン全体での顧客接点を重視したデマンドチェーンとエンジニアチェーンとの連携強化を軸とした、アフターサービス/セールス起点の「フィードバックチェーンの強化」も改革の鍵となります。
「アフターサービス/セールス起点のフィードバックチェーン高度化」による課題解決アプローチとして、例えば、以下のように高度化されたアフターサービスを実施するために、各機能と連携して段階的に「取り組むべき施策」を検討・実現することが肝要です。
品質不良の原因特定や未然防止のために製造工程および製造ロット番号と構成部品/部材のシリアル番号を紐付けるデータ連携/統合基盤を構築することが、トレースバックとトレースフォワードを容易にするとともに、機能一体化を促進するデータドリブンなプロセス構築の基盤となります。
PwCコンサルティングのオペレーションズでは、プロセス個別の課題解決だけでなく、DXによるバリューチェーン全体を俯瞰したオペレーションモデルおよびプロセスの改革や、業務の効率化および高度化を実現するため、世界151カ国のPwCグローバルネットワークと連携しながらクライアントを包括的に支援しています。
本レポートでは、世界の大企業の経営幹部673人を対象に、経営の戦略や優先順位を調査しました。COOはAIの活用拡大に強いプレッシャーを感じており、関連する人材の採用・育成に注力する一方で、業務に追われ将来のビジョン策定に注力できていない状況が明らかになりました。
企業における調達リスク管理は、外部環境の変化によってサプライチェーンが複雑になる中で、より広範囲なリスクへの迅速な対応が求められています。先行するグローバル企業の取り組みや最新の調達リスク管理システムをもとに、取るべき対応について解説します。
サイバー攻撃の増加により、企業はサプライチェーン全体のセキュリティ対策を強化する必要に迫られています。本稿では、サプライチェーンのデジタルリスクとその対策について、経営層80名、セキュリティ部門200名を対象とした実態調査結果をもとに解説します。
世界の上場企業19,000社以上における運転資本の動向を分析した結果、世界には1兆5,600億ユーロの余剰運転資本があることが分かりました。本稿では、業務改革やビジネスモデル改革へ向けて、企業がこの配当をどのように解き放つことができるかについて考察しました。