ネイチャーポジティブ

「生物多様性を含めた自然資本を回復させる」。一言で表現するとシンプルですが、企業が実際にネイチャーポジティブに取り組もうとする際、その複雑さは大きな壁となりかねません。

産業セクターごとに対応すべきポイントを理解することは、ネイチャーポジティブへの取り組みを進める際に非常に有益です。PwCは、ネイチャーポジティブ実現を目指す企業を支援するため、各産業セクターが抱える個別の事情や背景を読み解き、そこから浮かび上がる課題に対してきめ細かいソリューションを提供します。

産業別でのネイチャーポジティブ

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ネイチャーポジティブとは

「ネイチャーポジティブ」は、企業・経済活動によって生じる自然環境への負の影響を抑え「生物の多様性を維持する」という従来の発想から大きく踏み込んで、「生物多様性を含めた自然資本を回復させる」ことを目指す新たな概念であり、近年、企業経営において重要性を増しています。

2021年6月、企業が自然への依存度や影響を把握し開示する枠組みをつくる「自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)」が設立されたことも、国際的な潮流がネイチャーポジティブを指向している証左です。気候変動対策の分野ではTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)が設立されて以降、金融機関や企業による気候変動リスクに関連する情報開示が急速に広がりました。

TNFDも「自然に負の影響を与える資金の流れを転換させ、生物多様性を回復に向かわせる」ことを目標に掲げており、特にグローバルに事業展開する企業はこの潮流と無縁でいることは難しいでしょう。企業はステークホルダーから認められ選ばれ続け、長期的に生き残るために、自然資本は欠かすことのできない重要課題であることを認識する必要があります。長期的な成長戦略のテーマとして自社の事業が立脚する地球・自然環境に真摯に向き合い、積極的に貢献することが必須である時代となりました。

2021年10月に開催された第15回生物多様性条約締約国会議(COP15)第1部会合では、「遅くとも2030年までに生物多様性の損失を逆転させ回復させる」ことを明記した「昆明宣言」が発表されました。2022年12月にカナダで予定されている第2部会合では、2030年までに達成すべき新たな世界目標を含む「ポスト2020生物多様性フレームワーク」の合意を目指しています。グローバルかつ強固な枠組みとしてネイチャーポジティブに関する制度設計が急速に進んでおり、企業は早期の対応を求められています。

LEAPアプローチ

TNFDに記載されている自然関連リスクおよび機会の総合評価プロセスを一般的にLEAP(Locate, Evaluate, Assess, Prepare:発見、診断、評価、準備)と呼びます。このアプローチは4つの中核的な分析アクティビティで構成されています。

TNFDは2022年11月にベータ版フレームワーク(v0.3)が公開され、今後もフィードバックを受け更新を行い、2023年9月にv1.0をリリースする予定です。LEAPの評価フレームも更新に伴い詳細化されることが想定されますが、PwCでは、最新のLEAPアプローチを用い、業界や企業ごとの実情に沿った評価をご提供いたします。

 


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主要メンバー

齋藤 隆弘

パートナー, PwCサステナビリティ合同会社

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甲賀 大吾

ディレクター, PwCサステナビリティ合同会社

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服部 徹

シニアマネージャー, PwCコンサルティング合同会社

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小峯 慎司

マネージャー, PwCサステナビリティ合同会社

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中尾 圭志

マネージャー, PwCサステナビリティ合同会社

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白石 拓也

マネージャー, PwCサステナビリティ合同会社

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