
IOSCO プリヘッジ(Pre-hedging)に関するコンサルテーションレポート:概要と今後の課題
証券監督者国際機構(IOSCO)が2024年11月に公表したプリヘッジ(Pre-hedging)に関するコンサルテーションレポートについて、概要と今後想定される課題を解説します。
不確実な時代において、ファイナンス領域の専門家は自社の戦略目標に向かって組織を導く上で、重要な役割を果たします。経済、地政学、環境のボラティリティの大きさを考えると、今日ほどファイナンス領域が重要な役割を果たしたことはないでしょう。
特にプランニング(経営計画)とパフォーマンス・マネジメント(業績管理)は、ファイナンス機能の重要な役割として将来を見据えたトランスフォーメーションが必要とされる領域です。企業がさまざまな不確実性に直面し続ける中、効果的かつコラボレーティブな管理プロセスと先読みを重視する文化は、経営の舵取りをするために不可欠な要素となります。
英国勅許公認会計士協会(ACCA)、オーストラリア・ニュージーランド勅許会計士協会(CA ANZ)、PwCは、ファイナンス機能の将来像やデータ・インサイトの活用に関する共同研究・調査を実施してきました。その中でも、プランニングとパフォーマンス・マネジメントは、これらの検討における中核的なテーマです。
PwCと英国勅許公認会計士協会(ACCA)の共同調査をまとめた本レポートでは、一連のワークショップやインタビュー、ACCA、CA ANZのメンバーやPwCの関係者を合わせた約3,000人を対象としたアンケート調査を通じて、不確実性の中で企業を導くプランニング(経営計画)とパフォーマンス・マネジメント(業績管理)に関する改革の方向性を提言します。
ESGなどの要素を考慮した計画と業績について、より全体的な見方を採用するよう企業を推進すること。
計画立案に役立つ新しいデータセットや洞察を、組織内または外部から探し出すこと。
関連性があり、余分な情報がそぎ落とされたデータの調査を可能にし、企業全体の課題や議論を促進できるようなバランスの取れた視点を得るために、ビジネスとそのパフォーマンスに影響を与えるものを深く理解すること。
プランニングと実績のプロセスを再検討し、私たちが見ている、そしてしばらく続くであろうボラティリティのレベルを考慮して、目的に適合していることを確認すること。
クラウドベースの新しいプランニングとパフォーマンス管理の膨大なツールが、どのようにプロセスをサポートし、より複雑なシナリオの迅速な分析を促進するかを考えてみること。
証券監督者国際機構(IOSCO)が2024年11月に公表したプリヘッジ(Pre-hedging)に関するコンサルテーションレポートについて、概要と今後想定される課題を解説します。
日本の保険会社は競争力を維持し、グローバルに成長するために、変革を続けなければなりません。本稿では、今日の課題を乗り越えながら自ら変革しようとする日本の保険会社の2025年における必須事項のトップ10について解説します。
金融サービス業はマクロ経済情勢や地政学的緊張による不確実性に引き続き直面しているものの、メガディールの復活とディール金額の増大に伴い、2025年にはM&Aが活発化するとの楽観的な見通しが広まっています。
PwCは2024年10月から11月にかけて第28回世界CEO意識調査を実施しました。世界109カ国・地域の4,701名のCEO(うち日本は148名)から、世界経済の動向や、経営上のリスクとその対策などについての認識を聞いています。