STORY Part1 コンサルタントとしての原体験。
「コンサルタントは企業の医者」。企業課題を解決し、良好な状態にする仕事であることから使われる例えです。Fukumotoは元々会計士を目指していたのですが、この唯一無二の仕事の魅力に惹かれ、コンサルティングファームへの入社を決めました。入社後に初めて参加したプロジェクトは、ある企業の持株会社設立の支援業務でした。経営層や次世代のリーダーが集まり、会社のありかたや将来について熱い議論を交わす。新卒1年目のFukumotoの目に、その光景は強く焼きついたそうです。
「専門や立場が違う人たちが集まり、情熱を持って1つの目標に向かっていく。全員が本気で会社のことを想う姿に感動しました。そしてその一端を担うことができるこの仕事に、大きなやりがいを感じたのです」
入社早々にコンサルタントという仕事の面白さを知ったFukumoto。しかし、次に参加したプロジェクトでは、厳しさも痛感することとなりました。提出した資料は一言一句チェックされ、大量の修正が戻ってくる。その指摘は全て的確で、反論の余地はない。「これは成長のためだ」。そう言い聞かせ踏ん張るFukumotoに追い打ちをかけるように、偶然にも周囲の同期たちの退職が相次いだのです。
「今振り返ると、あのときの指導がコンサルタントとしての基礎をつくってくれたと感じています。しかし、当時はショックで、『このままコンサルタントを続けていいのだろうか』と迷うこともありました」
続けるか、諦めるか。決断の鍵となったのは、入社して最初に参加したプロジェクトで覚えた感動でした。
「あの情熱にあふれた空間を思い出し、やはり自分はこの仕事が好きだと再認識できたのです。それに、自分はまだ一人前とは言い難い。まずは、自分1人でプロジェクトを管理するマネージャーという立場を目指して頑張ってみようと決心しました」
全力で仕事に打ち込み、シニアアソシエイトに昇進したFukumoto。その業務内容には、後輩の指導も含まれます。Fukumotoはこれまで厳しい環境で成長をしてきました。それゆえに、後輩にも自分と同じレベルを求めてしまったと振り返ります。
「昇進してしばらくは、非常に細かいところまでチェックする指導法でした。ただ、指導した後輩の表情はいつも暗い。それを繰り返すうちに、後輩たちを萎縮させ、挑戦の機会を奪っていると気づいたのです。私の役目は枝葉末節を指摘することではなく、挑戦できる環境を整えてあげること。それを意識して指導するうちに、後輩たちが個性を発揮できるようになりました。イキイキと働ける環境こそが人を成長させるということを実感できました」
トライアルアンドエラーが、Fukumotoを成長させたのです。