次は背中を押す側へ。

PwCグループでは、多くの女性社員が自分らしく働いています。彼女たちはなぜコンサルタントという職業を選び、何を考え、どのような道を歩んできたのでしょうか。ここでは、育児に励む一方で、ディレクターとして活躍する社員の軌跡をご紹介します。

Y.Fukumoto(#businessconsultant
PwCコンサルティング合同会社 Business Consultant  ディレクター

2006年に、旧ベリングポイントに入社。2人の子どもの育児と並行し、Finance Transformationチームで組織再編の案件をメインに担当。2018年からはエネルギー関連の業務を担うIndustrial Product Servicesへ活躍の場を移す。

※所属、役職およびインタビュー内容は掲載当時のものです。

CAREER

2006年 旧ベリングポイント入社(2009年にPwCグループへ参画)
2006年 持株会社化プロジェクトに参加
大きな感動を覚えたことがコンサルタントとしての原体験となる。
2009年 シニアアソシエイトへ昇進
後輩指導を担うようになり新たな気づきを得る。
2012年 マネージャー昇進/第一子出産
公私両面での変化を迎える。
2018年 シニアマネージャーへ昇進/Industrial Product Servicesに異動
2年の育児休暇を経て業務に復帰。同時に、Industrial Product Servicesへの異動を希望。
2022年 ディレクターへ昇進
コンサルタント業務だけでなく、部署内の組織づくりにも参加。

STORY Part1 コンサルタントとしての原体験。

「コンサルタントは企業の医者」。企業課題を解決し、良好な状態にする仕事であることから使われる例えです。Fukumotoは元々会計士を目指していたのですが、この唯一無二の仕事の魅力に惹かれ、コンサルティングファームへの入社を決めました。入社後に初めて参加したプロジェクトは、ある企業の持株会社設立の支援業務でした。経営層や次世代のリーダーが集まり、会社のありかたや将来について熱い議論を交わす。新卒1年目のFukumotoの目に、その光景は強く焼きついたそうです。

「専門や立場が違う人たちが集まり、情熱を持って1つの目標に向かっていく。全員が本気で会社のことを想う姿に感動しました。そしてその一端を担うことができるこの仕事に、大きなやりがいを感じたのです」

入社早々にコンサルタントという仕事の面白さを知ったFukumoto。しかし、次に参加したプロジェクトでは、厳しさも痛感することとなりました。提出した資料は一言一句チェックされ、大量の修正が戻ってくる。その指摘は全て的確で、反論の余地はない。「これは成長のためだ」。そう言い聞かせ踏ん張るFukumotoに追い打ちをかけるように、偶然にも周囲の同期たちの退職が相次いだのです。

「今振り返ると、あのときの指導がコンサルタントとしての基礎をつくってくれたと感じています。しかし、当時はショックで、『このままコンサルタントを続けていいのだろうか』と迷うこともありました」

続けるか、諦めるか。決断の鍵となったのは、入社して最初に参加したプロジェクトで覚えた感動でした。

「あの情熱にあふれた空間を思い出し、やはり自分はこの仕事が好きだと再認識できたのです。それに、自分はまだ一人前とは言い難い。まずは、自分1人でプロジェクトを管理するマネージャーという立場を目指して頑張ってみようと決心しました」

全力で仕事に打ち込み、シニアアソシエイトに昇進したFukumoto。その業務内容には、後輩の指導も含まれます。Fukumotoはこれまで厳しい環境で成長をしてきました。それゆえに、後輩にも自分と同じレベルを求めてしまったと振り返ります。

「昇進してしばらくは、非常に細かいところまでチェックする指導法でした。ただ、指導した後輩の表情はいつも暗い。それを繰り返すうちに、後輩たちを萎縮させ、挑戦の機会を奪っていると気づいたのです。私の役目は枝葉末節を指摘することではなく、挑戦できる環境を整えてあげること。それを意識して指導するうちに、後輩たちが個性を発揮できるようになりました。イキイキと働ける環境こそが人を成長させるということを実感できました」

トライアルアンドエラーが、Fukumotoを成長させたのです。

STORY Part2 挑戦を決断させた言葉。

入社7年目、念願のマネージャーに昇格したのと同時期に妊娠がわかり、育児休暇を取得しました。新たな立場になったばかりで、約1年現場を離れることは不安だったとのことですが、実際に経験をしてみると復職後にはブランクを感じることなく働くことができたそうです。ただ、役職が上がったがゆえの苦悩を感じた出来事がありました。

「あるプロジェクトでリーダーに任命されたのですが、チームメンバーの中には同じマネージャーでありながら、私よりも先輩の社員がいたのです。その方はリーダーとしての私を応援してくれましたが、『私よりもリーダーに適任なのに』と私自身はすごく悩みましたね。さらにそのプロジェクトは初めて取引をするクライアントからの依頼だったため、緊張感がありました。子育てとの両立も難しく感じ、悔しくて帰り道に泣いたこともありました」

リーダーに任命された理由がわからないFukumoto。モヤモヤとした気持ちを晴らすため、上司に編成の意図を直接聞いてみたそうです。すると返ってきたのは、「Fukumotoさんならできると思ったから選んだんだよ。それに、シニアマネージャーにあがってしまえばその悩みは解決するのではないでしょうか」という言葉でした。

「ものすごくポジティブな言葉に驚きました。それと同時に、強い納得感もあって。マネージャーを目指していたときは、一人前になった証拠としての立場だという意味で目指していましたが、このとき初めて昇進したいと思いました」

具体的なキャリアプランを描き始めたFukumotoは、育児と仕事を両立し、目標に向けて努力を続けました。そして、2016年に第二子を妊娠し、育児休暇に入る直前に、復帰後のシニアマネージャー昇進の打診を受けたのです。

「復帰していきなり新たな役職に就くのは不安で、最初はお断りしようかと思っていました。しかし、上司に相談したときの言葉が私の考えを変えました。『物事には、その時々の流れがある。せっかくのチャンスだし飛び込んでみるのはどうでしょう』。勇気が出ない私の背中を押してくれて、昇進の決断ができました」

育児休暇は1年間申請していましたが、途中で期間を変更できる制度を利用し、2年に延長。以前の経験から、ブランクはそれほど仕事に影響がないことを理解していたので、子どもとの時間を優先するための決断だったそうです。

「復帰後のシニアマネージャーとしての業務は、これまでより責任が重い分裁量も大きく、やりがいがあります。背中を押してくれた上司には、本当に感謝しています」

「上司の役割は、部下が挑戦できる環境を整えてあげること」。自分自身の挑戦を応援してもらうことによって、かつての気づきが正しかったことを実感したそうです。

STORY Part3 あの日、憧れた姿。

現在Fukumotoは、ディレクターとしてプロジェクトを進行するほか、所属する部署の運営も担っています。Fukumotoの理想の組織は、お互いに信頼し、悩みも喜びも共有でき、誰もが輝けるチーム。そのために意識しているのが、後輩の意見を最後まで聞き、寄りそうこと。

「後輩の相談はもちろん受けますが、キャリアについて意見を言う立場ではないと思うのです。自分の経験を押し付けるのではなく、後輩が何を考えているのか、どう働きたいのかを最後まで聞き、それを応援する環境を整えるように意識しています。そういった意味では、これまでコンサルタントとして磨いてきたロジカルな面ではなく、エモーショナルな面が試される立場ですね」

これまで入社1年目の感動が原動力となっていたFukumoto。業務内容が変化したいま、モチベーションに変化はあるのでしょうか。

「あのときの感動は、会社を本気で思う人たちの情熱に触れたことで生まれました。反対に今取り組んでいる仕事は、私自身が本気で会社のことを思って取り組んでいます。そのため、本質的には昔と変わっていません。あの日憧れた姿に近づけている気がして、嬉しいですね」

これまでさまざまな人に勇気をもらい、キャリアの階段を登ってきたFukumoto。次は、自分自身が背中を押す番。誰もが輝ける組織の実現に向けて情熱を燃やしています。

After Story

女性社員への支援を担う。

現在は、女性社員の活躍を応援する取り組みも行っています。社内の女性ネットワークの構築や、働きやすい制度の整備など、部署の枠を超えて全社的な活動に関わっています。

「現在も女性のためのさまざまな制度やシステムが存在しますが、今後さらに女性が無理なく、楽しみながら働ける会社にしていきたいです。そのため、私が率先して多くの施策を行い、女性の活躍をサポートしていきます」

Private

小学4年生と年長の子どもがいるため、休日は家族と過ごすことが多いです。子どもから学ぶことは多く、「こう伝えるとこう感じてくれるのか」と、コーチングの参考になることもありますね。

PwC 女子、3つの物語

仕事はコンサルタント兼ダンサー。

ロジカルとエモーショナルの両方を駆使する。仕事は、私にとっての生きがい。
#businessconsultant

 

やらずに後悔するなら、
やって後悔する。

自分の市場価値を最速で高めたい。そのためにできることは、なんだって全力で取り組む。
#digitalconsultant

 

次は背中を押す側へ。

感動するほどの情熱や、心を軽くしてくれた言葉。周囲の人たちが先に進む勇気をくれた。
#businessconsultant