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近時、日本を含む世界各国において、ESG/サステナビリティに関する議論が活発化する中、各国政府や関係諸機関において、ESG/サステナビリティに関連する法規制やソフト・ローの制定または制定の準備が急速に進められています。企業をはじめ様々なステークホルダーにおいてこのような法規制やソフト・ロー(さらにはソフト・ローに至らない議論の状況を含みます。)をタイムリーに把握し、理解しておくことは、サステナビリティ経営を実現するために必要不可欠であるといえます。当法人のESG/サステナビリティ関連法務ニュースレターでは、このようなサステナビリティ経営の実現に資するべく、ESG/サステナビリティに関連する最新の法務上のトピックスをタイムリーに取り上げ、その内容の要点を簡潔に説明して参ります。
今回は、公正取引委員会が公表した「グリーン社会の実現に向けた事業者等の活動に関する独占禁止法上の考え方」の改定内容について紹介します。
公正取引委員会(以下「公取委」といいます。)は、2024年4月24日、「グリーン社会の実現に向けた事業者等の活動に関する独占禁止法上の考え方」(以下「グリーンガイドライン改定版」といいます。)を公表しました1。
グリーンガイドライン改定版の公表に至るまでに、昨今、グリーン社会の実現に関する取り組みとして公取委が実施した主な活動は下表のとおりです。
時期 |
活動の概要 |
2022年3月25日 |
公正取引委員会競争政策研究センター第20回国際シンポジウム「グリーン成長と競争政策」の開催2 |
2022年10-12月 |
「グリーン社会の実現に向けた事業者等の活動に関するガイドライン検討会」の開催3 |
2023年1月13日 |
グリーンガイドライン(原案)の公表及びこれに対する意見募集の開始4 |
2023年2月13日 |
グリーンガイドライン(原案)に対する意見の提出期限 |
2023年3月31日 |
グリーンガイドラインの策定5 |
2023年7月13日 |
「高速道路における電気自動車(EV)充電サービスに関する実態調査報告書」の公表6 |
2023年10月16日 |
「使用済みペットボトルのリサイクルに係る取引に関する実態調査報告書」の公表7 |
2024年2月15日 |
グリーンガイドライン改定版(原案)の公表及びこれに対する意見募集の開始8 |
2024年2月15日 |
カーボンニュートラルの実現に向けた共同行為に係る相談事例の公表9 |
2024年3月18日 |
グリーンガイドライン改定版(原案)に対する意見の提出期限 |
2024年4月24日 | グリーンガイドライン改定版の公表 |
公取委は、2024年2月にグリーンガイドライン改定版の原案を公表して意見募集(パブリックコメント)に付していたところ、これに応じて事業者・事業者団体・個人から提出された意見の内容を踏まえて、原案に一部変更を加えたうえで成案を策定しました。
改定前のグリーンガイドライン(以下「グリーンガイドライン旧版」といいます。)の内容については、既にESG/サステナビリティ関連法務ニュースレター(2023年3月)及び同(2023年5月)において、ポイントを絞って紹介しました。
本稿では、グリーンガイドライン改定版に関して、グリーンガイドライン旧版からの改定内容について紹介します。
公取委が公表したグリーンガイドライン改定版においては、形式的な修正点を除き、下表のとおり20カ所を超える内容の追記・修正が加えられています(ハイライトした項目については後記3にて個別に言及しています。)。なお、以下に記載の頁数は、特に断りのない限り、改定版本体10に依拠しています。
No. |
項目 |
改定内容の概要 |
1 |
はじめに-2 |
温室効果ガス削減に資する商品を生み出すことも競争促進効果の一内容となり得る旨の追記/問題となる行為として例示されているケースであっても、情報遮断措置や市場の動向等の追加的検討要素に応じて、問題ないと判断し得る旨の追記(2-3頁) |
2 |
はじめに-4 |
競争促進効果としての脱炭素の効果の算定方法の例示や、関係省庁から提供を受ける情報の取扱いに関する考え方の追記(4頁) |
3 |
第1 |
共同の取組に係る適法性検討のフローチャートにおいて「通常、競争制限効果のみをもたらす」行為に該当する場合であっても、脱炭素に関する目的・手段としての性質や、競争制限効果が限定的であることを理由に、問題とならない行為へと整理される余地を示すフローの追記(7頁) |
4 |
第1-1 |
共同の取組を行う事業者間の情報交換が問題とならない場合に関する説明の追記(8頁) |
5 |
第1-1 |
共同の取組に関する想定例5「情報発信②」の新設(9頁) |
6 |
第1-1 |
同8「情報遮断措置を講じた情報交換」の新設(10頁) |
7 |
第1-2 |
同12「生産設備の共同廃棄①」の説明内容の補充(11-12頁) |
8 |
第1-2 |
同14「競争者との情報交換①」の新設(12頁) |
9 |
第1-2 |
原則として問題となる共同の取組について、競争制限効果が限定的であるといえるか否かを判断するための主な考慮要素についての説明の追記(13-14頁) |
10 |
第1-2 |
同15「競争者との情報交換②」の新設(14頁) |
11 |
第1-2 |
同16「生産設備の共同廃棄②」の新設(14-15頁) |
12 |
第1-3 |
問題とならないか留意を要する共同の取組について、競争制限効果の程度の評価方法についての説明の追記(15頁) |
13 |
第1-3(2)イ(エ) |
同34「調達した原材料を用いた商品の製造販売市場における競争を制限する共同購入)」の説明内容の補充(29頁) |
14 |
第1-3(2)イ(オ) |
同36「価格等の情報交換・共有を伴う共同物流」の説明内容の補充(31頁) |
15 |
第1-3(2)イ(カ) |
同39「生産設備等の稼働制限を伴う共同生産等」の説明内容の補充(33頁) |
16 |
第1-3(2)イ(ク) |
同45「価格等の共有を伴う温室効果ガス削減に向けた取組のために必要な データの共同での収集・利用」の説明内容の補充(37頁) |
17 |
第3-3(1) |
優越的地位の濫用行為に関する想定例70「貨物輸送の発注における非化石エネルギー自動車の利用要請」の新設(56-57頁) |
18 |
第3-3(2) |
同72「非化石エネルギー自動車での貨物輸送の発注における対価の一方的決定」の新設(57-58頁) |
19 |
第4-2(1) |
企業結合に関して、既存商品と新規商品とが、同一市場に属するものではないとしても、互いの商品に係る市場での競争を促進する要素となり得る旨の追記(62頁) |
20 |
第4-2(2)ウ(ア) |
企業結合に関する想定例78「隣接市場からの競争圧力により問題がないと判断される水平型企業結合」の新設(67‐68頁) |
21 |
第4-2(2)ウ(ア) |
同79「特定の商品市場において独占に近い状況を生じさせる水平型企業結合」の説明内容の補充(68頁) |
22 |
第5-2③ |
事業者等が公取委に対して事前相談等を行う場面で、公取委は、脱炭素の効果等に関する主張や関係省庁の提供情報を考慮する旨の説明の追記(75頁) |
前記(1)の表に記載の改定内容をテーマ別に分類すると、以下の4つに大別することができます。
① 競争促進効果その他の適法性評価を導く考慮要素に関して公取委が想定する主張や情報に関する説明(No.1、2及び22)
② 共同の取組に関する適法性評価の判断枠組み・想定例の追記(No.3乃至16)
③ 貨物輸送の発注場面における優越的地位の濫用該当性に関する考え方の新設(No.17及び18)
④ 複数の商品が関係する水平型企業結合に関する考え方の補充(No.19乃至21)
後記3では、上記の各改定内容のうち、文量の観点から最も多くの改定がなされた上記②(共同の取組に関する適法性評価の判断枠組み・想定例の追記)をピックアップし、グリーンガイドライン改定版の原案に対する意見募集の結果を取りまとめた資料11(以下「本意見及び考え方」といいます。)の内容も踏まえつつ、より具体的に紹介します。
グリーンガイドライン改定版では、共同の取組(自主基準の設定及び後記(1)イにて紹介する業務提携を指します。)に関しては、競争制限効果に関する考え方と、情報交換に関する考え方についてそれぞれ追記がなされています。
グリーンガイドライン旧版においては、次のいずれかに該当する共同の取組については、「競争制限効果のみが見込まれる行為」12であり(旧版7頁)、「それがグリーン社会の実現を目的とするものであったとしても、その目的のみにより正当化されることはなく、原則として独占禁止法上問題となる」とされていました(旧版8頁)。
これに対して、グリーンガイドライン改定版では、上記の各行為を「通常、競争制限効果のみをもたらす」行為であると位置づけつつも、以下の2つの事情がいずれも認められる場合には、独占禁止法上問題とならないとの考え方が書き加えられました(7頁のフローチャート及び13‐14頁)13。
① 競争制限を目的としない、脱炭素のための設備更新、技術開発等のために必要な共同の取組であって、それらを実現するためにより競争制限的でない他の代替手段がないものであること
② 当該取組の市場に対する競争制限効果が限定的であること
上記②の競争制限効果の評価に関しては、個別事案ごとに総合的に検討されるべきとされる、当事会社の市場シェア及び輸入・参入・隣接市場・需要者による競争圧力等の考慮要素が列挙され、競争制限効果が時間的に限定される場合についての考え方も併せて示されています。
グリーンガイドライン改定版において新設された想定例14「競争者との情報交換①」(12頁)及び想定例16「生産設備の共同廃棄②」(14-15頁)は、上記の適法評価の余地を踏まえたものとなっています。併せて、グリーンガイドライン旧版において問題となる行為の想定例として記載されていた想定例12「生産設備の共同廃棄①」についても、その解説の中で、上記①及び②の事情が認められる場合には、適法と判断される余地がある旨が追記されています(11‐12頁)。
ただし、以上のような考え方が示されたものの、「ただし、実際には複数の要素を総合的に考慮する必要がある場合が多いため、脱炭素のための共同の取組として重要な競争手段である事項についての情報交換や 、それらを制限する行為を計画するときには、特に、公正取引委員会への相談を活用することが望ましい」(13頁)とも追記されているように、競争制限効果が限定的であるとの評価を行うことは必ずしも容易ではないため、専門家の関与の下で適切な整理を行ったうえで、公取委への相談へ臨む必要が生じる場面も想定されます。
前記アにおいて言及した想定例以外にも、業務提携(共同研究開発、技術提携、標準化活動、共同購入、共同物流、共同生産・OEM、販売連携、データ共有等を指します。)に関して、グリーンガイドライン旧版においては端的に問題となる行為として例示されていたされていた想定例の一部について、適法と評価する余地についての解説が追記されました。
共同購入に関する想定例34では、同一商品Aのメーカーの複数社による原材料の共同購入について、以下の各事情を前提に、問題がある行為と位置付けられています。
① 商品A市場における参加メーカーの合算シェアが高いこと(例示として80%)
② 当該原材料費が各メーカーの商品A製造コスト全体に占める割合(すなわち「製造コストの共通化割合」)が高いこと
もっとも、上記①合算シェア又は②製造コストの共通化割合のいずれかが低い場合のほか、需要者からの競争圧力が強い等の追加的事情が認められれば、適法に実施可能な余地がある旨が追記されています(29頁)。
共同物流に関する想定例36では、同一商品Aのメーカーの複数社による各社物流拠点の相互利用について、以下の各事情を前提に、問題がある行為と位置付けられています。
① 商品A市場における参加メーカーの合算シェアが高いこと(例示として70%)
② 「お互いが顧客に対して販売する商品Aの価格や数量等を共有し、定期的に商品Aの販売価格の引上げ幅を共同で決定」すること
もっとも、上記②に関して「商品Aの販売価格の引上げ幅を共同で決定せず、また、商品Aの価格、数量等に係る情報について情報遮断措置が講じられる場合」14等の追加的事情が認められれば、適法に実施可能な余地がある旨が追記されています(31頁)。
共同生産(及び OEM)に関する想定例39では、同一商品Aのメーカーの2社間で、一方から他方に対する商品Aの製造委託について、以下の各事情を前提に、問題がある行為と位置付けられています。
①商品A市場における両メーカーの合算シェアが高いこと(例示として70%)
②「商品Aの生産数量については各社が独自の判断を維持しつつも、事前に希望を出し合って調整した上で、互いの製造拠点が重複する地域に関して、どちらかの製造拠点を閉鎖」すること
もっとも、上記①合算シェアが低い場合若しくは輸入や参入による競争圧力が認められる場合、又は、上記②に関して「製造段階におけるコスト構造が共通化してもなお商品Aの販売価格については競争が期待される事情が認められる」等の追加的事情が認められれば、適法に実施可能な余地がある旨が追記されています(33頁)。
データ共有に関する想定例45では、役務Aの提供事業者を会員とする事業者団体が、各会員の取引条件に関するデータを収集してその内容を会員間に共有する行為について、以下の事情を前提に、問題がある行為と位置付けられています。
「会員事業者各社が個々の顧客に対して提示している価格、数量等の取引条件も併せて収集し、会員事業者間で共有」すること
もっとも、上記の前提部分に関して、以下の2点がいずれも満たされる等の追加的事情が認められれば、適法に実施可能な余地がある旨が追記されています(37頁)。
「脱炭素のためのサービス改善のために必要であり、より競争制限的でない他の代替手段がない状況」であること
当該事業者団体の会員事業者の合算シェアが低い場合、又は「事業者団体が会員事業者各社に共有するデータが、第三者によって分析され、傾向のみを示すものであって、会員事業者各社のデータが関連する会員事業者が特定される形では共有されない場合」
以上の追記内容は、グリーン社会実現へ向けた業務提携について適法に実施できるよう検討する際に参考となるものと考えられます。もっとも、個別事案においていかなる追加的事情が揃えば適法という整理が可能となるのか否かを判断することは必ずしも容易ではないため、前記アにおいて述べたとおり、専門家の関与の下で適切な整理を行ったうえで、公取委への相談へ臨む必要が生じる場面も想定されます。
グリーンガイドライン旧版においては、各社において参考とすることのみを目的とする競争事業者間の情報交換について、「重要な競争手段である事項」を対象としない情報交換であれば問題とならない旨を示す想定例(9‐10頁※旧版では7頁)のみが記載されていました。なお、ここで「重要な競争手段である事項」とは「事業者が供給し、又は供給を受ける商品又は役務の価格又は数量、取引に係る顧客・販路、供給のための設備等、制限されることによって市場メカニズムに直接的な影響を及ぼす、事業者の事業活動の諸要素のことをいう」とされています(8頁注10)。
そのほかには、業務提携の適法性評価において情報交換の有無・程度が考慮要素となる旨の言及や想定例が記載されていましたが(例えば25頁※旧版では19‐20頁)、情報交換それ自体の適法性の判断基準を示すものではありませんでした。
これに対して、グリーンガイドライン改定版においては、まず、総論的な考え方として、以下の2点が明記されました(8頁)。
①「事業者等が共同の取組を検討するに当たって、相互に事業活動等に関する情報を交換することが必要な場合」において、「価格等の重要な競争手段である事項に関する情報の交換が行われないときは、通常、独占禁止法上問題とならない」こと
②「さらに、価格等の重要な競争手段である事項に関する情報交換であっても、情報遮断措置が講じられる場合には、通常、独占禁止法上問題とならない」こと
これらの追記内容は、前記アで述べた業務提携の適法性評価の一環としてではなく、例えば業務提携へ進む前段階において実施されるような情報交換それ自体の適法性評価に関する総論的な考え方として、参考となるものといえます。また、上記②に関して、情報遮断措置を講じることから問題とならないと評価される想定例8(10頁)と、情報遮断措置を講じないために問題となる可能性があると評価される想定例14(12頁)の新設もなされています。
グリーンガイドライン改定版においては、前記イの記載内容からさらに踏み込んで、前記イにて紹介した総論の①及び②のいずれにも当てはまらないケースに関する言及も追記されています。
すなわち、新設された想定例15は、競争事業者間で、情報遮断措置を採ることなく、重要な競争手段である事項(例示として競合する製品に関する各社の生産数量)に関する情報の交換を行うことが問題とならないと評価される例として掲載されています(14頁)。
ただし、この想定例15の評価は、以下の2点がいずれも満たされることがその前提となっていることに注意が必要です。
情報遮断措置を採ることなく情報交換を進めることについて「より競争制限的でない他の代替手段がない」事案であること
「ほかに有力な競争者が存在する等のために市場に対する競争制限効果が限定的」と評価できるような市場環境が存在すること
また、本意見及び考え方において、「重要な競争手段である事項」のうち、価格情報の交換については、通常その必要性は認められないとの公取委の見解が示されていること(意見52)についても留意を要します。
以上のような注意点を踏まえて、情報交換の適法性を判断することは必ずしも容易ではないため、専門家の関与の下で適切な整理を行ったうえで情報交換を進める必要が生じる場面も想定されます。
また、以上の内容はあくまで日本における独占禁止法の適用のみを前提としたものにとどまります。そのため、情報交換の対象のなかに、日本国外においても競争関係に立つ商品・役務に関する情報が含まれるケースにおいては、適用され得る諸外国の競争法への遵守の観点も踏まえて慎重に対応する必要があります。
1 公取委のwebサイト(日本語版:https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2024/apr/240424_green.html
英語版:https://www.jftc.go.jp/en/pressreleases/yearly-2024/April/240424.html )参照。
2 公取委のwebサイト(https://www.jftc.go.jp/cprc/events/symposium/2021/220325sympo.html)参照。
3 公取委のwebサイト(https://www.jftc.go.jp/soshiki/kyotsukoukai/kenkyukai/grenn/)参照。
4 公取委のwebサイト(https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2023/jan/230113_publiccomment.html)参照。
5 公取委のwebサイト(https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2023/mar/230331_green.html)参照。
6 公取委のwebサイト(https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2023/jul/230713.html)参照
7 公取委のwebサイト(https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2023/oct/231016petbottle.html)参照
8 公取委のwebサイト(https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2024/feb/240215_publiccomment.html)参照
9 公取委のwebサイト(https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2024/feb/240215shunan.html)参照
10 グリーンガイドライン改定版本体(https://www.jftc.go.jp/dk/guideline/unyoukijun/green_gl.pdf)。なお、公取委は、旧版からの改定箇所及び改定内容が明確化されたファイル(いわゆる見え消し版)も公表しています(https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2024/apr/240424_green/240424_doc02.pdf)。
11 公取委「「グリーン社会の実現に向けた事業者等の活動に関する独占禁止法上の考え方(改定案)」に対する意見の概要及びそれに対する考え方」(https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2024/apr/240424_green/240424_doc05.pdf)。
12 競争制限効果とは、事業者間の競争を制限する効果や競争を阻害する効果を指します。
13 なお、本文にて紹介した内容に関連して、「競争制限効果が見込まれつつ競争促進効果も見込まれる場合」については、「当該取組の目的の合理性及び手段の相当性(より制限的でない他の代替的手段があるか等)を勘案しつつ、当該取組から生じる競争制限効果と競争促進効果を総合的に考慮して、当該取組が独占禁止法上問題となるか否か判断される」という考え方がグリーンガイドライン旧版においても示され、グリーンガイドライン改定版においても維持されています(2頁及び6-7頁等)。
14 情報遮断措置とは「対象となる情報に応じて当該情報に係る商品の製造又は販売に直接従事する者等から当該情報を遮断する措置」を指すとされています(2頁)。なお、ここに「等」として含まれる例としては、「管理部門に関与しつつ、営業部門を統括する副社長のような役職者」が想定されています(本意見及び考え方の意見15参照)。
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